・なぜ踏み込み動作が必要なのか。
・踏み込み動作の種類について。
やり投げにおいて踏み込みの動作というのは投げる土台となるため、とても重要な動作です。
僕はこの踏み込みの動作の意味をあまり理解していませんでした。
よくコーチから、
などと指摘を受けてきましたが、意味のわからないまま、やりを投げていました。
しかし、ある日、チームメイトである友人から、
と指摘してもらってから、この踏み込み動作を意識して投げるようになりました。
すると、今まではやりを投げるという手応えが全くなく、腕を振っても空振りをしている感覚でしたが、踏み込み足が地面についてから腕を振ることを意識すると、腕を振った時のやりに力が加わってる感じが伝わってきたのです。
踏み込みを意識するだけでやりへの力の加わり方が全然違うと実感しました。
そのくらい重要な踏み込み動作には、
・突っ張り型
・引っかき型
の2種類があります。
今回はこの2種類の踏み込み動作の特徴について解説していきます。
踏み込み動作の種類
踏み込み動作には、
・突っ張り型
・引っかき型
の2種類があります。
では、1つずつ特徴やどういう選手に多く見られるのか解説していきます。
突っ張り型
突っ張り型の特徴は、
・踏込み時に助走で得たスピードに、一気にブレーキを掛け、上半身のひねりを利用して、力をやりに伝えるのが特徴です。
この突っ張り型を行っている選手は、腕の振りやパワーに自信がある選手に多くみられます。
日本人選手で言うと、2011年にテグで行われた世界陸上男子やり投げで銅メダルに輝いた村上幸史選手はこの突っ張り型の踏み込みと言えるでしょう。
村上選手の投げを見れば分かりますが、助走してきたスピードを踏み込みの際に一気にブレーキするため、投げた後に一歩で止まることが可能です。
そのため、ファールしにくい踏み込みでもあります。
例えば、交通事故を想像して欲しいのですが、スピードが速い車同士が衝突すると、その分衝撃も強いですよね。
それと同じで、助走スピードを急激にブレーキすることによって、腕ややりに衝撃が伝わり、強い力が生み出せるというのがこの突っ張り型の特徴とも言えるでしょう。
引っかき型
引っかき型の特徴は、
・助走スピードをそのまま生かし、やり投射と同時に踏込み脚を後方に蹴り上げて、地面との反発力を利用して力をやりに伝えるのが特徴です。
この引っかき型は、やりを投げた後に身体に前方向への勢いが残るので、ファールラインを超えないように前に倒れ込む選手が多く見られるのも特徴の一つです。
2012年のロンドンオリンピック男子やり投げの日本代表のディーン元気選手はこの引っかき型であると言えるでしょう。
ディーン選手の投げを見ればわかるように、助走スピードが速く、前方への勢いを利用して投げてるため、投擲後に倒れ込むようにして投げるのが見られます。
僕もどちらかというと、この引っかき型でした。
僕は助走スピードを武器としていたため、助走スピードの勢いをやりに伝えるような投げ方をしていたので、自然とこの引っかき型になったという感じですね。
僕個人的な考えですが、僕みたいな小柄で助走スピードを武器としている選手には、この引っかき型の踏み込みの方がおすすめです。
どちらの踏み込みも、記録に対しての差は個人差がありますので、自分の身体にあった踏み込みを選ぶことが重要です。
1番早いのは両方試してみて、自分に合うなって思った踏み込みをすると良いでしょう。
どちらの型も、上半身を捻りながら上体を前に倒す動作が必要です。そのためには、腹筋の力が必要不可欠です。
やり投げに必要な腹筋を鍛えるトレーニング方法はこちらをご参照ください。
まとめ
今回の記事で重要なポイントは、
・やり投げの踏み込みには2種類がある。
・突っ張り型は、助走で得たスピードを一気にブレーキする事でやりに力を伝えるのが特徴。
・引っかき型は、助走スピードを生かし、前に倒れ込むように地面の反発を利用してやりに力を伝えるのが特徴。
・両方の踏み込みを試して見て、自分に合う方を取り入れるのがポイント。
今回はやり投げの踏み込み動作について解説してきました。
踏み込みは、やりを投げる下半身の土台となるため非常に重要です。
土台ができてないと上半身は安定しないですよね。
例えば、家を建てる時にいきなり2階から建てたりしないですよね?
足場となる土台から作っていくと思います。
それと同じように土台となる踏み込みを意識して練習してみると、記録向上に繋がるかもしれません。
今回の記事を参考に練習してみてください。
バイバイ!