・やり投げにおいての適切な助走スピードとは。
・助走は遅くしないことが重要。
やり投げは、ハンマー投げ、砲丸投げ、円盤投げとは違い、唯一助走を行って投擲する種目です。
他の投擲種目のようにサークル内から投擲するのではなく、30mと決められた助走路から走って投げるのがやり投げの特徴だと思います。
つまり、この
・「助走」を上手く投擲力に変換できるかどうか
がやり投げの記録を伸ばすカギになります。
ハンマー投げや円盤投げのように回転の遠心力を投擲力に変換するように、やり投げでは助走のスピードを投擲力に変えているのです。
そのため、助走スピードとやり投げの記録には密接な関係があると言えます。
僕はやり投げを始めたての頃は、助走スピードなど何も考えず、走ってただ投げるだけだと思っていました。
しかし、助走スピードが速い方が投擲力も上がりますし、記録向上も期待できます。
そこで今回は、やり投げの記録と助走スピードの関係性について解説していきます。
助走はどれくらいの速さがいいのか
やり投げの助走は速ければ速い方が記録が伸びますが、短距離選手のような全力疾走で走っても意味がありません。
短距離走とは違い、やり投げは片手にやりを持って走るため、思い通りに走れないのが現状です。
やり投げを始めたばかりの選手は、やりを持って走るということがどれだけ大変なことか実感することでしょう。
また、全力で走りすぎてしまうと、投げる際のフォームが崩れてしまうのでどれだけ助走スピードが速くても全く意味がないんです。
あくまで、自分のフォームを安定しつつ、やりを構えた状態でどれだけ維持して走れるかがポイントとなります。
トップ選手の助走スピードを解析してみると、多くの選手が助走区間を5秒前後で駆けぬけています。
・30メートル5秒
がやり投げにおけるちょうどいい助走スピードをだと考えることができます。
これ以上速ければフォームを崩し、遅ければ記録を伸ばすのは難しいと思います。
自分に合った助走スピードを見つけましょう。
助走を遅くしないことが重要
助走が速い方がもちろん記録が伸びやすいのですが、
・助走を速くするのではなく、遅くしないこと。
を意識する必要があります。
どういうことかと言うと、助走が苦手な選手の多くが、投げる直前に減速してしまい、助走スピードを活かせれてないことがあるのです。
最初の数歩で加速したら、減速せずに投げる直前までスピードを維持することを意識して助走をしてみましょう。
僕は元々、助走スピードは速ければいいと言う考えでした。
助走スピードはほとんど全力疾走と変わらないくらいのスピードで走っていましたが、投げの構えが作れず、思い通りの投げができませんでした。
そこで助走スピードを落とし、投げる直前に少し加速する気持ちで助走をしてみると、しっかり投げに繋がる助走ができるようになったのです。
助走は速くしようとすると、どうしてもフォームが崩れてしまいます。助走スピードを投擲のエネルギーに変えるには、最後の投げる瞬間までスピードを緩めないことが重要なポイントです。
まとめ
今回の記事のポイントは、
・助走スピードは、30メートル5秒前後が適切。
・助走は速くしようとせず、最後までスピードを緩めないことが大切。
の2点です。
今回は、やり投げの記録と助走スピードの関係性についてご紹介してきました。
どんなに投げが上手な選手でも投げる直前に助走スピードが減速してしまっては良い記録は投げれません。
助走スピードを速くして投げるのは難しいと思いますが、スピードを維持するのは難しくないと思います。
スピードを落とさず助走ができる技術が身に付いたら劇的に記録が伸びるかもしれませんね。
是非今回の記事を参考にしてみてください。
次回の投稿もお楽しみ!!!